サンドウィッチマンライブ
2007
新宿与太郎哀歌

3月5日(水)DVD発売!
本体価格:3990円(税込)
販売元/CCRE株式会社
M-1グランプリ2007
完全版
敗者復活から頂上へ
〜波乱の完全記録〜

3月19日(水)DVD発売!
本体価格:6090円(税込)
(2枚組)
販売元/RandC
『I WAS BORN TO LOVE YOU』
『この前電車乗ったらな、前にいたオバハンがめっちゃ鼻クソほじっててん!気分悪いから後ろむいたら後ろのオバハンも鼻ほじってんねん!でな、電車降りて階段上がったらそこにいたオバハンも仁王立ちして鼻クソほじってんねんで!流行ってんのかと思ったわ!』
とヒメ。
『鼻クソってどの指でほじります?』
と水野。
『親指』
と私。
『親指ですか!?入らないですよ!』
と水野。
『いや、俺ぐらいになると入るんだよ。お前じゃまだ無理だがな!ヒメも親指でしょ?』と私。
『誰が親指姫やねん。でも鼻クソってちょうど指の形にカーブしてるやつとれるとうれしない?』
とヒメ。
『その通りだ。だが、逃げるヤツいるでしょ?追えば追うほど押し込む感じになった時はしょうがないから目から出して取るもん』
と私。
『それはもう目クソやんか』
とヒメ。
『そういう時は挟み打ちにすればいいんだ』
と伊達。
『右と左の穴からか?』
と私。
『そうだ』
と伊達。
『このコなぁ汚いねん!鼻クソ、ビローンてなんねん!』
とヒメ。
『それは違う、ヒメは勘違いしてるよ!あれは鼻クソじゃなくて鼻水だよ!なんか緑の鼻水出る時ありません?』
と水野。
『あー発光ダイオードみたいな?』
と私。
『何でそんなに鮮やかなんですか。気持ち悪い』
と水野。
『俺は黄色いのが出るぜ』
と伊達。
『黄色ですか!?』
と水野。
『信号みたいな色のな!』
と伊達。
『だから何で鮮やかなんですか。気持ち悪い』
と水野。
『色がついてるのはウイルスのせいらしいぜ』
と私。
『薬のせいちゃうの?』
とヒメ。
『黄色だけに注意だな』
と伊達。
『鼻血は赤なのに止まりませんね』
と水野。
『あん?』
と水野以外全員。
『でも鼻クソに鼻水ついてくる時ありますよね?』
と水野。
『火の玉みたいなやつな!』
と私。
『サザエみたいなやつやろ!最後まで取れたら嬉しい、みたいな…』
とヒメ。
『あん?』
とヒメ以外全員。
『鼻水ついた鼻クソはサザエやねん。そう、鼻クソはサザエやねん!サザエ以上でも以下でもないねん!もうこの思いは誰にも止めることはできひんねん!アカン!いてもたってもいられへん!アカン、もうアカン!TINTIN!TINTIN!TINTIN!TINTIN!I〜WASBORN〜TO〜TINKOYOU〜WITHEVERYSINGLE
BEAT〜OFMYHEART〜YE〜S、I〜WASBORN〜TOTAKECAREOFYOU〜EVERYTINTIN、DAY…』

最近ヒメが壊れっぱなしだ…。
『雨にうたれて』
お風呂から上がり、

タバコを買おうと千円持って、

外に出た瞬間豪雨になり、

千円は雨に濡れしわしわになり、

一度戻り違う千円を取り、

相方にコーヒーも頼まれ、

タバコも買ったが雨は強さを増し、

滝に打たれた修行僧の様になり、

相方は指を差してゲラゲラ笑い、

私は再びお風呂に入る。

それが何か問題でも…?
『火事』
今、近所が火事で燃えている…。
とても焦げ臭い。
すごいヤジ馬の数である。
そんな中、私は完全に目の前の自販機でタバコを買うタイミングを失い、ただ立ちつくすのだった…。
『火事パート2』
火は消えた。
タバコを買うなら今だ!
外は立ち入り禁止のテープが道の両端に張られ、
その中には無数の消防士と警察、そして

私だけ…。

今じゃない!!
『火事パート3』
よし今だ!

23時を過ぎ、自販機は終了していた…。

私は『必ず犯行現場に戻る犯人』の様になり、立っている警察からの冷たく、そして灼熱の視線を背中にあびているのを今、
痛いほど感じている…。
『富澤宮再び』
18歳、雌。独身。
『富澤宮』である。
最近押し入れから飛び降りた時に足を痛めたようで少しひきづりながら歩き、ゆっくりと一歩一歩ジャンプする足元を確認しながら私のベッドへとやってくる。
辺りを走り回り、壁をよじ登るといったオテンバの姿はもうそこにはない。
単身赴任などで家にいることが少なかった父に宮はなつかなかった。
父が近づくと『フーッ!』と敵意をむきだしにして怒りをあらわにした。
現在では逆に私が東京にいて、宮に接する頻度は父の方が多い。
よりつかなかった父の部屋でも日当たりがいいからか一日寝ていることもあるという。

『こいつもやっと俺になつくようになったんだよ』

抱きあげようとした瞬間、
『フーッ!カーッ!!』
いつも以上に宮はキレた。
母は笑いが止まらず、父は
『この憎たらしい猫のヒゲを全部切ってやる!!』
とハサミを持って猫を追い回し始めた。

その夜、母はカラカラと笑い、猫は闇の中に隠れ、父は黙して語ることがなかったという。

富澤宮。
今ではいつ死んでもおかしくない『オテンババア』である…。
『カワイイ先輩』
ラグビー部時代の先輩宅へ顔を出した。
ラグビーでスクラムを組むのは皆さんご存じだと思うが、相手とぶつかりあう最前列の三人を左から左プロップ、フッカー、右プロップと言い、左を私、右が相方で先輩は真ん中のフッカー、つまりサンドウィッチマンにサンドされていたのが先輩なのである。
妻子もあり、実家の建築業をついで次期社長になるだろう先輩である。
『ワタル先輩、今度仙台で単独やるんでチケット買って下さいよ』
『何、何枚買えばいいのや?』
『50枚です』
『そんなに行く知り合いいねーって!』
『何枚だったらだいじょぶですか?』
『うーん、4枚は確実だけど…』
『じゃあ40枚です』
『だから無理だって言ってっぺって、コノ!』
『じゃあお金下さい』
『何言ってんのや、俺全然金ねーって!』
『じゃあ財布見せて下さい』
『何で俺後輩にカツアゲされねっけねーのや!?』
『先輩車何乗ってましたっけ?』
『車?エスティマだけど?』
『じゃあそれ下さい。お金ないなら車下さい』
『あれはウチので俺のではねーんだってば!』
『でも先輩、ボンボンじゃないですか!?お金下さいよ!』
『それは親は金あっかもしんねーけど俺は関係ねーべや!』
『だから今いくらあるんですか!』
『バイク買うし金ねーんだって!』
『いくらのバイク買うんですか?』
『100万くれーかな?』
『金あるじゃないですか!バイクを買う金があるんならカワイイ後輩に下さいよ金を!』
『今貯めてるとこなんだって!』
『いくら貯まったんですか?』
『一万二千円…』
『じゃ一万二千円でいーですよ』
『ちょっと待て、何で俺オメーらに金やんねっけねーの!?』
『いいですか先輩。僕らは高校時代、先輩を挟んでましたよね?』
『んだよ』
『そのカワイイ後輩がテレビ出たわけですよ』
『うん』
『その後輩に挟まれてたってことはもうそこに金が発生するじゃないですか』
『しねーべって!何でお前らに高校時代挟まれてたら金発生すんだよ!』
『いいですか先輩。今そのビール何杯目ですか?』
『えっと…三杯目かな?』
『後輩の軽快なトークをつまみに三杯も酒を飲んどるわけですよ。てことはそこに金が発生…』
『だからしねーべって!俺勝手に自分で買った酒飲んでるだけだべや!』
『じゃあ何か下さいよ!』
『何で何かやんねっけねーのやって!』
『いいですかワタル先輩、僕らだって忙しいんですよ!ライブ終わりにバスで仙台来て、ネタも書かなきゃいけない、営業もやらなきゃいけない、チラシ貼らせてくれってほうぼうまわったりもしてるんですよ!こっちはその忙しい合間をぬってアホみたいな顔してしょーもない子供ばっか作ってる先輩に金くれってスッかけに来てるわけですよ!!大体先輩はね、何年もこうしてしたって顔出しにくる後輩と自分の子供と、一体どっちがカワイイんですか!?』
『うーん…それは…いや、自分の子供に決まってっぺ!!』
『じゃあ金下さいよ!!』
『だから何でや、って!!』


夜中に急におしかけてもイヤな顔一つせず、生意気な後輩をかわいがってくれるワタル先輩。
僕らはそんな頼りがいのある『カワイイ』先輩が大好きだ…。
『早過ぎた男』
故郷仙台での仕事の為に帰仙した。
横浜での仕事を終えて仙台へ行き、すぐ東京でのライブの為に帰るという売れっコの様なハードスケジュール、略してドスケだ。

仙台の現場は国道286号線、通称ニーパーロク沿いにできた、パチンコ店や温泉、ボーリングにカラオケにビリヤード、ゲーセンに漫画喫茶に飲食店等があるアミューズメントパーク。略してズメンだ。そこでのイベントである。
地方在住の方はわかると思うが仙台も車社会である。私の実家から最寄りの駅までは歩くと一時間近くかかり、バスも走っていないしタクシーもなかなか通らない。今回は仕事を終えてすぐ東京へ向かうのでパパ車、ママ車で現場にはむかえない。その上両親は朝から青森に用事で行く為に私の選択肢は二つに絞られた。
入りは昼なのだが、一つは駅まで一時間かけて歩き、電車を乗り継ぎ、タクシー。
もう一つは駅まで車で送ってもらい、電車を乗り継ぎ、3時間ほど時間をつぶしてタク、略して3タクである。
後者を選んだ。あの長い直線道路を歩くには心が折れるからだ。
駅に着くと電車が来ていた。ここの電車の扉は自分がボタンを押して開閉する。やったことがなくてよくわからないので最後にならないように駆け込んだ。たまに『ピンポーン!ピンポーン!ピンポーン!ピンポーン!』という音が一分くらい車内に鳴り続けるのだが何だかわからない
。みんな平然としてるので当たり前のようなのだが田舎の電車に慣れない私は誰かが何かを連続で正解してるのだろうか?などと想像してしまい、音がする度に笑いをこらえた。略してオトコだ。

仙台駅につき地下鉄に乗り換える。のんびり行きたい時に限ってちょうど電車が来る。
そして終点の『富沢(トミザワ)』に向かう。そう、仙台には富沢という町があるのだ。
『次は終点、富沢〜富沢〜。只今富澤が富沢に向かっております』
もちろんアナウンスはそんなこと言うわけがないのだが私の脳内ではそうアナウンスされている。ここは略さないでおく。親も読んでいるからだ…。

富沢でファミレスにでも入ろうと駅を降りると愕然とした。
『何もねぇっ!ここ何もねぇっ!!!』
駅前にはジャリの駐車場が広がり、ポツンと居酒屋が一件。ド田舎である。仕方なくタクで現地に向かい国道のファミレスで時間を潰そうと…『タクシーなんかいねぇ!こんな時間にこんなとこにタクシーなんかいねぇ!!』タクシーなどいるわけがない。
仕方なく私は歩きながらタクを探すことにした。木村拓也、略してキムタク。

しかしどちらに向かえばいいものか?何の魅力もない冴えない女が歩いていたので聞いてみた。
『すいません、ニーパーロクに出たいんですがどう行けばいいですか?』
『ニ、ニーパーロクですか!?』
『え、そんなに遠いんですか!?』
『結構ありますよ…一応この道を真っすぐですけど…』
『まぁ途中でタク乗るんでだいじょぶですわ。ありがとうございました、そしてお前など死ねばいいのに』
丁寧に挨拶をして歩き始めた。
『富沢二丁目』
『富沢中学校』
『富沢動物病院』
段々バカにされている様な気分になってきた。そしてタクシーが通る気配は微塵もねぇ。
もし来たとしてそれが『富沢タクシー』だったら私は運転手に『富澤たけしが富沢タクシーに乗っております』と行き先より早く言うべきなのだろうかと悩んでいると太い道路に出た。ニーパーロクである。

『出たのかよっ!』

私は結局ニーパーロクに出た。
出たものは仕方ない。さすがに国道に出ればタクはいるだろう。
しかし以外と反対車線にはタクが走っているがこちら側にいない。チラチラ後ろを見ながらトボトボ歩いているとはるか彼方からチョメチョメとタクシーが向かって来るのが見えた。
『良かった…』
そう思いふと横を見ると巨大アミューズメントパークがある。

『着いてたのかよっ!』

私は歩いて現場に到着していた。
時計は九時。三時間前に到着である。遅刻よりマシだ。
『えーと、ファミレスは、っと…』
もうおわかりだろうが当然無い。ここまで来たらもう驚かない。
一応『無いのかよ…』とつぶやいた。

さてどうしたものか。だがここはアミューズメントパーク。何かはあるはずだ。回ってみる。
パチンコ。いかんいかん。絶対に帰りの交通費まですってしまう。負けず嫌いの私は過去に財布の中身を全てつぎこみ何度も泣いている。風呂。風呂は好きだが他人と入る温泉や大衆浴場は好きではない。ボウリングにビリヤード。ただのプロか変態だ。カラオケ。部屋で寝てるという
手はあるが一曲ぐらい歌ってしまうしただのプロか変態だ。ついに見つけた!漫画喫茶、略してガキである。ここなら三時間くらい本を読むなりネタを書くなりできる。だがそこは会員にならないとパソコンやゲームの使える個室は使えないと安い時給の女が説明する。

『会員になりますか?』
『そんなもんになるぐらいなら死んだ方がマシだ』
こうして今日何のネタをやるか等を考えていると相方からメールが来た。
『今日どうやって行く?』
『もういます』
『は?どこに?』
『現地に』
『12時入りじゃなかったっけ?!』
『そうです』
『で、今どこ?』
『現地ですがそれが何か?』
『何やってんだお前…』

漫画喫茶には私以外に何人か客がいた。朝九時から漫画読んで何やってんだコイツらは?と私は感じたが、本も読まずに何か書いてる銀髪の男の方が何やってんだと思われる確立は高い。
三時間後、相方はタクシーで乗りつけた。
客もまばらなステージ。二回公演で軽くスベり、相方の弟に仙台駅まで送ってもらう。
『トミザワさん、』
と話かけられる度にイラッとする。
沢山歩き、
沢山待ち、
沢山スベる。
早く忘れたい思い出なのに私は名前を呼ばれる度に思い出す。
私は『トミザワ』という名前が嫌いになった。
もし次回またここでイベントをやることがあるならば『遠藤』とかに地名を変えておいてほしい。
略して『ジ・エンド』だ…。
『富澤コラム』
おかげさまで掲示板やライブのお客さんに
『コラム読んでますよ』
と声をかけられることが多くなった。
コラムなんてカッコつけて言ってはいるが中身は思ったこと、あったこと、詩、妄想話、なんでもアリである。
『サンドウィッチマン富澤たけし』として書くのは二人分のネタで、ここに書くのは『富澤たけし』としての物と位置付けている。
舞台で演じることがない分、覚える必要も、ボケも、ツッコミも、間も、わかりやすさも気にしなくていいからラクだ。
ネタ書きが足踏みすると気分転換にコラムを書いてまたネタ書きに戻ることもしばしば。
ストレスが溜まってる状態で書けばブッ飛んでる妄想話が出てくるワケである。
怒りという感情はパワーがある。そのパワーを何にぶつけるかが問題だ。
スポーツ?
喧嘩?
犯罪?
作詞作曲?
ネタ作り?

怒りの持つ『爆発力』を私は大切にするし、わざと怒りをためる。溜まりに溜まった怒りを文章にして思い切りコラムにぶつけてやる。ぶちまけてやるんだ!!

そしてきっと、私も怒りのパワーをぶつける所を間違えている一人である…。
『MCK』
相方からメールが来た。


『MCK』


それだけ書かれたメールである。
はて、一体何のことだろうか…。
横にいる相方に聞いた。
『これ何だ?』

『MC小宮の略』

『あぁ、それでMCKね…!』

で、私に一体どうしろと…?
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